ポジティブ・ディシプリン コミュニティ

2019年7月13日4 分

深層NEWS補足情報 Part3:子育てのアイディアを生むために

#深層NEWS で、

暴力も罰もいらない前向きなしつけ『ポジティブ・ディシプリン』の考え方をご紹介しました。

後半では、『ポジティブ・ディシプリン』の18時間プログラムの中で取り組む、お題(親子の典型的な困難場面)を使って、ディスカッションをしました。

お題は、発達過程で起こりうる典型的な課題であり、特徴的な行動が見られる年代(8つ)ごとにあります。放送では以下を取り上げてくれました。

深層NEWS ポジティブ・ディシプリン

【6~12ヶ月の子ども】 カフェで昼食をとっているとき、赤ちゃんが大きな叫び声をあげました。

【6~9歳】学校の先生から子どもに手を焼いていると連絡がありました。じっと座っていることができず、お友達とおしゃべりをするし、課題を終えるのに時間がかかると言います。

【14~18歳】15歳の娘が、車の免許を取りたての恋人と車で出かけました。娘とは車で出かけてはダメだと約束していたのに、ウソをついたことを知りました。

ポジティブ・ディシプリンの考え方では、

  • 6ヶ月児、7歳児、15歳児、それぞれの目線から世界を眺めてみると、
     
    子どもの行動にはもっともな理由があります

  • 子どもの目線で、行動の理由がわかってくると、
     
    ずっと効果的に子どもに教えられるようになります

子どもの目線から世界を眺められる能力を高めるため、プログラムでは以下を学びます。

  • 子どもの発達段階
     
    (心や行動の年齢差)

  • 人が生まれながらに持つ気質
     
    (心や行動の個人差)

この2つ知識を、これまで持っている養育者のスキルに加えることで、

「なんでできないの?」「何度言ったらわかるの?」

という子どもの言動を理解できないイライラに、理解の糸口が見られるようになります。 

大人は、

なぜ子どもがそんな行動を取っているか、理由を誤解しがちです。私たちに反抗しているとか、私たちを怒らせようとしているなどと考えると、私たちは怒り、罰を与えたりしてしまいます。

「ポジティブ・ディシプリンのすすめ」(明石書店)から引用

子どもの行動の理由が見えてくると、子どもとの難しい場面でも、

子どもの力を伸ばすように対応しやすくなります。

テレビでキャスターの近野さん、畑下さん、丸山さんから、親子の困難な場面における対応のアイディアをさまざま聞くことができました。

『ポジティブ・ディシプリン』のプログラムでも、グループワークで、他の養育者の方とアイディアを聞き合う時間がたくさんあります。

今回、読売新聞の #丸山淳一 さんが

「子どもは15歳なんでしょ。家に縛り付けておくことはできない。」

「運転免許持ってるんでしょ。(だったら、車で出かけていい)」

とお話しくださいました。

そのような意見を聞くことで、15歳が持つべき自由やプライバシー、自己決定についてなど改めて考えるきっかけとなります。

自分以外の多様な人の価値観や判断基準に触れることで、

自分の子どもへの対応が公正か

年齢に合っているのか

15歳の子どもの安全を守りつつ自立を促すにはどうしたら良いかなど

より考えをクリアにすることができます。

『ポジティブ・ディシプリン』プログラムでは、

今回のディスカッションのように、

0歳から18歳までの典型的な親子の課題場面を知り、

子どもの感じ方・考え方を理解するため情報を得て

事前に対応を、他の養育者とともに考えます。

そして、ありがちな親子の困難場面で、子どもの効果的な学習のために計画を立てられるようにします。

#罰によらない効果的な育児 に必要な情報を得て、子育てについて考えられる演習をし、養育者の持っている力を引き出します。

ツイッターでコメントを寄せてくださった方がいらっしゃいました。ありがとうございます。

>素晴らしいゲストの提案ですが、これを進めていくのは親自身が相当訓練が必要かなぁ

ユニセフの世界子供白書2003年において、確かに以下のように発信しています。

おとな自身が新しい力を伸ばしていかなければならない。私たちは、子どもや若者の意見を効果的に引き出す方法、彼らの多様な声や様々な自己表現の仕方を認識する方法、そして彼らのメッセージを、それが言葉によるものであるかそうでないかを問わず、解釈する方法を学ばなければならない。私たちはさらに、子供と若者の意見に耳が傾けられ、正当に考慮される機会と、時間と、安心できる空間を確保しなければならない。そして、子どもや若者のメッセージと意見に適切な形で答える能力を伸ばしていかなければまらない。

最後に、ポジティブ・ディシプリンの書籍の「まとめ」のページから引用します。

完璧な親など、どこにもいません。私たちはみな間違いを犯します。でも、私ちはそういった失敗から教訓を得て、次はもっと上手にできるように成長する必要があるのです。どうぞ、子どもの力をのばす前向きな子育てを楽しんでください。

未知なる新しい時代で生きていく子どもたちに先んじて、

私たちも新しい #罰によらない子育て を開拓していきましょう。

私たちがしたチャレンジは、きっと我が子が大人になった時にするチャレンジのお手本になり、支えとなるでしょう。

私たちポジティブ・ディシプリン コミュニティは、そんな養育者のみなさまを応援し続けます。

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