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執筆者の写真ポジティブ・ディシプリン コミュニティ

罰はいらないよ。一緒に対応を考えよう。


娘を迎えに行った終業式の日、友人の子ども(小学3年生)が、なんとも心もとないような表情で、たくさんの荷物を抱えて、それはそれは元気なく歩いていました。たまらず声をかけると、彼女は話し出しました。

「〇〇先生から貰ったこのアルバム、妹が破ったり汚したりしたら、お風呂場に閉じ込めてやるか、


妹が汚したり破ったりしたら…

冷蔵庫に閉じ込めるか、外に締め出してずっと家に入れないか…」と。

2年間一緒だった先生が他の学校に異動となり寂しい気持ち、すごく重い荷物を抱え歩く不安、そして先生手作りの大事なアルバムがとても大切な気持ちが小さい体を満たしているようでした。

「よく頑張って荷物持ってるね。学校もお疲れ様。」とおしゃべりをしながら、荷物を分担して娘と送って行きました。

この子は、大切なものを失う恐怖や不安から、3歳の妹に対して様々な罰を考え出すのに頭を使っていました。これを聞いた大人は、罰ではなく、どうしたら妹に傷つけられないようにしてアルバムを大切にするかに頭を使ったらいいのに、と思う人が多いのではないでしょうか。

でも私たち養育者も、こういうことがあるなぁと思い当たります。子どもが悪い子になること(人に乱暴をする等)への不安や、大切なもの(人からの信頼等)を失う恐怖から、なんとか止めさせようと、罰(怒鳴る、叩く、脅す)を使うからです。

ポジティブ・ディシプリンでは、

・失敗に注目し罰を与えるのでなく、子どもの今に注目し上手くやれるように導く

・次に同じことがあったら、今度は上手くやるために教える

そのための考え方をフレームワーク(効果的な育児の4原則からのステップ)として提供しています。

ちなみに体罰をやめた国があります。それはスウェーデンです。体罰がなくても、しつけはできることを教えてくれます。スウェーデン流のしつけの参考記事もご紹介しますね(チャイルド・リサーチ・ネットより)。

一部引用:

>スウェーデンでの子どもの躾には、とにかく話して聞かせることが最重要ということが言われます。

>一方的に禁止事項を作るのではなく、なぜダメなのかを説明し、子どもが納得できるようにする、というのが理想のようです。

記事では、子育ては「みんなが悩む永遠のテーマ」で「難しい」と書いていますが、

ポジティブ・ディシプリンでは、

難しくとも養育者が自ら考えていける道筋として

ポジティブ・ディシプリン モデル(効果的な育児の4原則からのステップ)をご紹介しています。

私も、何度も「もうお手上げ!」と思う子どもとの衝突がありました。でも、ポジティブ・ディシプリンのお陰で何度も子どもへの対応を見直し、子どもに関わることができています。そして、スモールステップですが、子どもの成長を感じ取ることができます。

暴力も罰もいらない、ポジティブ子育てを今後も発信して行きます。

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